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~原因不明の病気と闘った愛犬の記録~



【腎臓・泌尿器の病気 ~4~】

※この記事は「二歩先をゆく獣医さん(坂本徹也著)」他、を参考にしています。


継続してお越し下さっている皆様、更新間隔が一定してなくて申し訳ありません。。
更新していない日の方がランキングのクリック数がやや多いので、「更新を待っておられる方が多いのでは?」と勝手に思ってます。
小学生の頃から、夏休みの宿題を、休みが終わる2~3日前にならないと始めない「ぐうたら」な私ですので、大目に見て下さいませ・・


腎臓結石 についてです。


結石が出来てしまう原因は、
      「細菌感染」
      「(人間の食べ物など)いろいろと食べさせてしまうため」
      「遺伝」
      「肝臓疾患」 ・・・だとか。

結石と言えば、膀胱や尿管に出来ることも多いものですが、腎臓に出来る結石は、膀胱や尿管と同じ成分のようです。
結石の種類は、成分により下記のようなものがあるようです。
   
   1)(尿の成分である)リン・マグネシウム・アンモニアが結合したもの(=ストルバイト
   2)リン酸カルシウム、シュウ酸カルシウム・・などのカルシウム系のもの
   3)尿酸結石(尿酸が固まるもの)
   4)シスチン結石(遺伝性疾患:シスチン尿症

上記それぞれに「原因が異なるため、治療法も異なる」ようです。

1)の「ストルバイト」の場合、細菌感染や食べ物が原因です。
  ・細菌感染→膀胱炎、尿道炎→腎迂遠(じんうえん) ⇒尿素がアンモニアに分解される
        ⇒リン酸アンモニウムマグネシウムの生成⇒結晶化
  ・リン、カルシウム、マグネシウムを含む食べ物の過剰摂取⇒尿中で飽和⇒結晶化

この場合、「感染症の治療・食事療法・pHのコントロール」・・という治療になるようです。
pHは、「7が中性で、7より小さくなるほど酸性が強く、7より大きくなるほどアルカリ性が強い」のですが、「尿pHを6.4以下でコントロールすればストルバイトは溶ける」・・というデータもあるようです。

2)の「カルシウム系」の場合、非常に強固なものであるため、pHコントロールでは溶けないようです。一旦、結晶化してしまえば、外科手術で取り除くしかないようです。
また、超音波によって砕く方法もありますが、動物に適応できていない(注:2002年当時)ようです。

3)尿酸結石は、尿が酸性になることで尿中の尿酸が固まってしまうために起こるようです。
4)シスチン結石は、再吸収機能異常(病気)によることが多く、尿が酸性のときに出来易いようです。

尿酸結石とシスチン結石の場合、「肝臓が悪いときに出来易い」そうなので、肝臓のチェックが必要になります。


食事療法で効果があるのはストルバイトだけ」 
↑ 腎臓病のスペシャリスト:麻布大・渡邊獣医師の言葉です。
「結石だから」と言っても、「どんな種類のものか」を確認しないままの食事療法・pHコントロールは、「逆効果の場合がある」・・そうです。
不適切な治療で症状が悪化し、重症になってから大学病院へ担ぎ込まれるケースは多いとか。。

 ・元々の尿成分でできているストルバイトは、尿がアルカリ性に傾くほど出来やすい
 ・カルシウム系の結石は、尿のpHコントロールは意味がない
 ・尿酸結石とシスチン結石は、尿が酸性に傾くほど出来やすい

「ああ、結石(ストルバイト)ですね」・・と、尿pHを酸性にコントロールした場合、それで石が消えて症状が好転すればよいですが、一時的に良くなってもすぐに症状が悪化する場合もあるようです。
尿pHを酸性にしているのに、症状が悪化したり結石ができたりする場合は、尿酸結石やシスチン結石・・なのかもしれません。


石の種類の特定は、
「レントゲンを撮り、写るかどうかのチェックをする。それでも写らなければ膀胱の中を造影して確認する」・・そうです。

  レントゲンに写る石⇒ストルバイト、カルシウム系の結石
  レントゲンに写らない石⇒尿酸結石・シスチン結石

先の、「治療で悪化させてしまうケース」として、尿pHとレントゲンのチェックのみで治療を続けていると、レントゲンに写らない尿酸結石・シスチン結石を見落としたままになってしまい、「おかしいなぁ・・。もっとpHが酸性になるようにしますか」ということで、さらに結石を育ててしまう・・という最悪のケースですね・・。

結石は、悪化させると尿毒症になってしまうこともあり、早急な人口透析が必要ですが、ジッとしていない動物の透析はとても難しいようです。
まして、肝臓疾患を伴うことの多い尿酸結石・シスチン結石を見つけられないのは、本当に困ります・・


「石の種類の特定」をしないままの治療は、「悪化させることがある」・・ということを知っておく必要があるようですね・・
・・・というか、獣医の先生方、知ってて下さい。。


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by harutsuku | 2007-02-20 02:42 | 病気について
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