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~原因不明の病気と闘った愛犬の記録~



【生まれ変わり】

以前も何度か書いていますが、私は信仰心のない人間です。
祖母の生家は、ある宗派のお寺ですが(苦笑)。
神頼みをしないわけではありませんし、墓参りや仏前に手を合わせることに抵抗はありませんが、神様・仏様・キリスト様その他神仏を崇める意識はありません。

同様に、オカルトな話にもあまり興味はありません。
だからと言って、霊の存在を信じていないこともなく、「あるかも・・ね」程度には思っていましたが。

乙音が亡くなってこのブログを始め、闘病記を書き続けたことによって、私は深い悲しみと苦しみから逃れることができました。
「逃れる」というより、「考え方を変えられた」という方が適切かもしれません。

それは、「気持ちの別れは、永遠にない」・・・ということでした。

姿形が無くなってしまった乙音のことを想い、生きていた当時のことをこのブログに書くことで、このブログの中では「乙音はまだ生きている!」・・という気持ちでいられました。
闘病記の最期、乙音が旅立ったことを書き終えて、私は「乙音を二度亡くした」と思いました。

けれど、二度目の別れは、悲しいばかりではなかったのです。
見ることも触れることも、一緒に遊ぶことも寝ることもできないけれど、

    「乙音は私の中に永遠に生き続けていく」

そう感じることができました。
そして、
    
    「またいつか、乙音に会える!」・・とも感じました。


・・その時は、何故そう思えるようになったのか、明確な答えは分りませんでした。
闘病記を書き、自分の失態を書き、散々後悔して、乙音の死を受け入れたことで初めて、私の心は乙音と一緒にいることを許された・・
そんな漠然とした感じでした。


「死」に対する捉え方は、人それぞれだと思います。

「死=全てが永遠に終わり」・・・というのが普通の考え方だと思います。
「死=姿形が見えないだけ」・・・と考えられる方は少ないと思います。

動物でも人間でも、「大切な存在」を失った時、私達は深い悲しみの感情に陥ります。
これは、「死=全てが永遠に終わり」という考え方だからだと思います。

「死=姿形が見えないだけ」と考えられるのならば、淋しくはあっても、深く悲しむことはないと思います。
   ・夫が単身赴任で「淋しい」
   ・子供が進学や就職・結婚などで離れて「淋しい」 ←これらと同じことのはずです。

単身赴任や、一つ屋根の下で暮らせなくなったって、「また会える」のですから、淋しいことはあっても、いてもたってもいられないほどの深い悲しみは、普通は湧いてこないはずです。
大切な存在を亡くして、ずっと深い悲しみのままでいる方は、「死=全てが永遠に終わり」と考えているのではないかと思います。

   「死んだら、全ては終わりでしょ?」  

私も以前はそう思っていました。
けれど・・・本当にそうでしょうか?


「生まれ変わり」「輪廻転生」、私はあまり信じていませんでした。
今も、宗教的な意味合いでは信じていません。
けれど今は、7月の初めに読んだ、ある本に書いてあったことを理解できたことで、「生まれ変わり」の意味を自分なりに納得できるようになりました。

その本は、これです。
【生まれ変わり】_b0087891_23522348.gif

昔から意志のとても弱い私なので、新規事業を始めるにあたって、目標を実現するまで挫けないように、と読んでみた本です。
なので、本来は「生まれ変わり」に関するものではありませんでした。
この本のある一節に、こんな話がありました。(要約)

---------------------------------------------------------------------
ある天才的なピアニストがいました。
彼はそのキャリアの中で、比類ない音楽的センスと独創性を磨き上げていました。

ところがある日、この世からピアノが姿を消してしまいました。
この天才的なピアニストは、もう自分の才能を表現することができなくなりました。

このピアニストの才能は、「無くなった(=終わった)」と言えるでしょうか?

ピアノという「表現物」が無くなっただけであって、才能そのものは存在しているのでは?
もしまたピアノがこの世に姿を現したら、このピアニストの才能もまた、「ピアノを弾く」という形で姿を現すはずです。

同じように、肉体が滅びた時の「魂」は、このピアニストの才能と同じに考えることはできないでしょうか?
「死」という状態で、姿形は見えなくても、「肉体という表現物」をいつか得ることができたとしたら・・・

ピアニストは、以前使っていたピアノではなくても、新たに手に入れたピアノで「才能を表現できる」はずです。
同じように、魂が新たに肉体を得たら、「生まれ変わり」ということが起こるという考え方もできるのではないでしょう・・か?
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表現を少しアレンジしましたが、このような内容が書いてありました。

でも、「生まれ変わり」なのに、前世の記憶がないのは何故?・・と思いますよね?
ピアニストがピアノを失って、相当長い時間が経ってから再びピアノが現れたとき、以前と全く同じようにピアノを弾けるはずはない・・ですね?
何故ならブランクが長いから。
ブランクが長ければ長いほど、以前と同じように才能を表現するには、「相当の時間と努力」が必要ではないか?
人が前世のことを覚えていないのは、それと同じ考え方ができるかも・・と書いてありました。

この話、私は納得できました。
皆様は如何でしょうか?
この話を読んで、私はとても気持ちが晴れたし、悲しむことは意味が違っていたな・・と思いました。



もし今、大切な存在を「死」という形で失い、悲しみに暮れている方がいらっしゃいましたら・・
上の話を読んで、考えてみて下さい。
あなたと、今は見えない最愛の存在のあの子・あの人とは、

   「形は違っても、今まで通りこれからもずっと気持ちは繋がっている」 ・・・と。
   「全てが永遠に終わった、存在が無くなったわけではない」・・と。

もしかしたら、大切な存在のあの子・あの人は、悲しみに暮れるあなたを見て、とても心配しているかもしれません。
「何故、そんなに泣くの?」と、理解できないで困っているかもしれません。
「死」という形であなたからは見えなくなってしまいましたが、肉体がないことで、今は痛みや苦しみはないかもしれません。
なのに、あなたが苦しみ、痛みを感じているとしたら・・・
最愛の存在のあの子・あの人はきっと、「悲しんでいる」と思うのです。


もし、「(悲しみ苦しい)この状態から抜け出したい」と思うならば、「死」の意味を考えてみるのがいいのでは・・と思います。
「肉体がない」ことは、淋しいことではあっても、そんなに「悲しい」ことなんだろうか・・?と。
「死」に対して、考え方は人それぞれで、悲しく思うか思わないかも人それぞれです。
この違いは、「死」そのものは、そもそも悲しいことではなくて、死に対する考え方の違いで、「悲しかったり、悲しくなかったり」するのではないかぁ・・と、今は思います。
「死は悲しいもの」・・と、あなたが決めているだけなのではと・・

そして、「死」というのは、「コミュニケーションの仕方が変わった」と考えることです。
生きている間は、言葉や触れ合うことでお互いのコミュニケーションが取れます。
大切な存在が肉体を失えば、相手からは言葉や触れ合いが得られません。
生きている側の「一方通行」です。
そのことで淋しさを感じることは仕方ないと思います。
でも、一方通行になったとしても、あなたの愛情は届くと思うんです。
何故なら、大切な存在のあの子・あの人はただ、「肉体を失った」だけだから。
一番大切なものはまだ、「残っている」からです。

大切な存在のあの子・あの人が生きているときに、あなたは一方的に悲しんで心配させるようなことはしなかったですよね?
もしそうしていたら、大切なあの子・あの人のことを苦しめたはずです。
今、目に見えるコミュニケーションが一方通行になったからといって、悲しんでばかりいることは、あなたが一番大切に想う存在を「苦しめている」のかもしれません・・


「自分は、死、そのもので悲しくなっているのではなくて、死は悲しいものと考えることで悲しくなっている」・・ということを理解できたら、きっと悲しみは消えて、楽しかった日々のことを微笑ましく思い出せるようになる・・
そう思います。
by harutsuku | 2007-10-24 01:06 | ペットロス
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