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~原因不明の病気と闘った愛犬の記録~



【2006/4/16 闘病52日目】 病状の悪化・・

私が、「乙音は頑張った」と思うことは沢山ありました。

  ・痛いような素振りをけして見せなかったこと
  ・痛み、苦しみで鳴かなかったこと
  ・少しでも調子が良ければ、食べてくれたこと
  ・最期まで、自力でトイレに歩いたこと
  ・私達の目の届かない場所へ、殆ど行かなかったこと
  ・私達が帰宅すると、必ず出迎えようとしたこと
  ・どんなに具合が悪い時でも、私達の呼び掛けに、私達を見てくれたこと
  ・私が心配そうな顔をしていた時、「まん丸の目」で、私を見てくれたこと・・


乙音は、少しでも調子が良ければ、普段通りの行動をしようとしていました。
私達は、乙音が少しでも食べてくれるととても嬉しく、「いい子、いい子」を連発していました。そんな私達を喜ばせようと思ったわけじゃないかもしれませんが、乙音は精一杯、食べて元気になろうとしていたように思います。
トイレだって、本当に具合が悪かった時には、その場でしても良かったのに、必ず歩いて行きました。乙音がトイレに行くのに気が付けば、抱いて連れて行きましたが、その場合でも帰りは自分で歩いて戻りました。

闘病50日も過ぎて、この頃は本当に体力がなかったと思います。
痩せ細り、脚の指などは骨が透けて見える状態で、まさに骨と皮でした・・。
正直、抱くにも恐々でした・・。骨の感触しかなかったからです・・。

それなのに、私達のどちらかが帰宅すると(同時に家を空けることはなかった)、いつものように出迎えるために、階段の方へ歩いて来ました・・。
いよいよ歩くのが辛そうになっていても、ベッドの上でお座りをして、私達を出迎えてくれました・・。

どんな状態であっても・・です。
これから書く、壮絶な闘病52日目も同じでした・・

【2006/4/16 闘病52日目】 病状の悪化・・_b0087891_1731640.jpg




闘病52日目、この日は、私が「乙音はもうだめなのかもしれない・・」と思った日です。。弱気な考えを持ってしまうほど、病状が悪化していることが感じられました・・。
それでも、それを口にしてしまったら、目の前で必死に生きようとしている乙音の頑張りを無にするような気がして、そして、それが現実になってしまいそうな気がして、妻にさえ言えませんでした。




前日の夜8時頃、5回目の痙攣を起こしています。
前日のCa投与量は、2.5ml×2。
2.5mlというと少ないように感じますが、直径(外径)1.1cmのシリンジに、長さ3.5cmくらい入れた量です。体重は1.7kg弱でしたので、体重の0.3%程度ですが、乙音の全血液量からすれば、かなりの量になります。

痙攣後、Caを注射し、少し落ち着いたかに見えました。
このまま、無事に朝を迎えられるものだと、思っていました・・
この日一日の記録を、続けて書きます・・


    0:15  嘔吐
    0:20  ステロイド注射
    0:50  嘔吐3回(水っぽい)、排尿
    1:05  嘔吐2回(水状、少し赤い?)
    1:15  嘔吐3回(少し赤く、ドロッとしたもの・・)
          フラつく、落ち着きが無い・・
    1:50  嘔吐3回(水状、少し赤い。。)
          よろめくが歩ける。少し虚ろな目・・
    2:15  排尿

    2:30  吐こうとするが吐けず・・痙攣(6回目)する。。
          お腹がゴロゴロしている 

    2:35  寝ながら下痢(固形4cm分あり)

    2:40  Ca注射
    3:15  皮下点滴35ml
    4:45  排尿
    4:47  排尿

    4:50  下痢 血混じり・・・ 
   
    6:10  飲水
    8:00  排尿
    9:40  皮下点滴40ml
   11:50  排尿
   12:15  Ca、ステロイド皮下注射、胃薬
   13:55  排尿+飲水、ニュートリカル×2
   15:25  排便(普通、少し黒い?)
   16:40  排尿+飲水、ニュートリカル×3、ドライフード6粒

   17:30  眠っていたのに急に痙攣(7回目)・・約2分間続く
          全身痙攣、頭を脚でかく仕草を続ける
          Ca、ステロイド皮下注射、胃薬  ・・その後眠る

   19:00  ドライフード10g、排尿、体力がない感じ・・
   20:05  排尿+飲水、ニュートリカル×2
   20:50  皮下点滴8ml
   21:50  排尿
   21:55  ドライフード5粒、にぼし4匹、ニュートリカル×2
          飲水(スポイト)
   22:30  排尿   足腰立たない・・。普通に転ぶ・・
   
  
   
1時間半余りで12回の嘔吐でした。
嘔吐の時は、近寄ると乙音は逃げようとするので、動かずに見守るしかありませんでした。。
嘔吐物はほぼ水で、ティッシュに取ると、うっすらと赤かったので、非常に心配になりました。血を吐くようなら、すぐ病院へ連れて行かなければなりません。
「赤くドロっとしたもの」を少量吐きました。匂いから血ではなさそうな感じがしました。

・・快く、夜間診察して頂ける病院があれば、間違いなく駆け込んでいるところです。。

この頃の自宅での医療行為は、病院での治療と同じ内容でした。
掛かり付けの病院へ行っても、やることは同じでした・・。

痙攣を防ぐには、ステロイドが有効らしいという傾向があったため、最初の痙攣後、ステロイドを注射しました。・・しかし、効果はなく。。


2:30の痙攣で6回目、17:30の痙攣は7回目です・・。
嘔吐をし、血混じりの下痢をし、「どうなってるんだ・・」と思っていた私が、「だめなのかも・・」と感じてしまったのは、7回目の痙攣を見た時です。

1~6回までの痙攣は、「前兆」がありました。
7回目は、普通に眠っている状態から、急に痙攣を起こしました。
それは、1回目のような四肢痙攣に近い感じでした。
およそ2分間くらい続いたと思います。
前兆もなく、そしてずっと同じ傾向だった痙攣(てんかん症状)が、ここへきて違った痙攣症状になりました。
Caもステロイドも注射し、皮下点滴でブドウ糖と肝臓の薬、抗生剤、胃薬・・病院からもらったものは全て施しています・・。しかも、投与してから痙攣するまでの時間が短い・・

「今までとは違ってきている」・・・これはハッキリ分かりました。
その違いは、「快方」とは真逆の、「悪化」であることは明らかでした・・


この日で、乙音の体力はかなり奪われ、歩いてもフラフラで、真っ直ぐ歩けなくなりました。。何もないところで転ぶようにもなりました。床からわずか数cmの段差のベッドへ乗るときによろけて、床に転がってしまいました・・。

7回目の痙攣の後、1時間半後にはドライフードを食べています。
この時食べた10gというのは、元気だった頃に食べた1食分(12g)に近い量です。
ステロイドを投与した後だからとも言えますが、食べて何とか体力を回復させようとしている気がしてなりませんでした・・。

この日は日曜日で、妻は仕事で出掛けていました。
妻が夜に帰ってきた時も、寝ていた乙音は、玄関の扉が開く音で起き上がり、階段まで妻を出迎えようとしていました・・。

私は、乙音が転ばないようにサポートしながら、その弱々しく歩く乙音を見て、
その健気な姿を見て・・
今にも泣きそうな顔をしていたと思います・・
でも泣いたら、自分が感じていることを認めてしまう、それが現実になってしまう・・そう思っていました。

「乙音はもう助からないかもしれない・・」

このときの私は、この言葉が、ずっと脳裏から離れませんでした・・・
    

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by harutsuku | 2006-07-22 18:38 | 闘病記
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