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~原因不明の病気と闘った愛犬の記録~



【専門医が少ない理由】

「二歩先をゆく獣医さん」、一通り読みました。
ここで紹介されている獣医さんに、いざと言う時には診て頂きたいと思いました。

先日の記事の補足です。
前回記事に続き、飼い主として知っておいた方が良いと思うことです。


「獣医に専門医が非常に少ないのは何故なのか?」について。

今までの私の獣医の認識は、「伴侶動物のことを、座学も臨床も学生時代から充分学んでいる」でした。
けれど、実際はそうではなく、「多くの開業獣医には専門性がない」というのは、腑に落ちないところがありました・・


一番のネックは、どうやら、国(農林水産省)の考え方にあるようです。
獣医師の育成は、農水省の管轄下にあるため、農水省の指導の下で大学教育が行われ、獣医師国家試験問題が作成されます。
農水省は、「獣医師は、産業動物(牛、豚など)のため」という認識が高いようです。
国としては、国民の生活に直結することに重きを置くため、「食材としての産業動物の方が、伴侶動物より大事」と思っているようです。。
それにより、「産業動物のため」の教育を行い、国家試験問題も「産業動物」の出題が中心になっているようです。
このような背景から、伴侶動物の専門教育はおざなりにされ、獣医師国家試験対策として、産業動物に関する勉強が主になってしまうようです。
国として、「伴侶動物の専門医制度」を作らなければ、今の実情からすれば、獣医師個人が「専門を極めよう」と思わない限り、専門医は生まれない・・ということのようです。。


では、専門医の多いアメリカの場合はどうかですが・・

アメリカは、伴侶動物を「家族同様」と考える国民性があり、また、人間の医療の進歩のためには、「動物の医療の向上が必要」と考えているようです。
獣医を目指す場合、日本と違い、大学(4年間)を卒業後、専門の獣医大学(4年間)へ進むようです。
それにより、獣医大学では専門の勉強に集中でき、高い人間性(獣医師として動物を助けようという強い意志)を持った人材を育てることができるようです。
獣医大学で教える内容、獣医師試験問題、それらには獣医師会の発言力が大きく、社会のニーズに迅速に対応した教育ができるようになっているそうです。
また、「人間の医療の進歩には、動物の医療の向上が必要」ということから、専門医制度があるようです。

・・日本とは大きな隔たりがありますね。。

動物の病気は、「一人の獣医が全て診きれるものではない」ということのようです。
人間に置き換えて考えてみれば、例えば、「街の眼科病院へ行って、内臓のガンを診て頂く」ようなものなのでしょう・・
人間ではそんなことをする人はいないでしょう。

掛かりつけの動物病院で、原因が判らなかったり、症状が改善されなかったり、不安に思うのであれば、「専門医のところへ行く」という、人間の医療と同じ感覚が、我が子の治療にも必要なんだな・・と、改めて思いました。

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by harutsuku | 2006-12-02 19:32 | 飼い主の知識
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